予防接種・健康診断
ヒブワクチン
接種対象年齢 | 生後2か月~5歳のお誕生日の前日 (標準的な初回接種 生後2か月~7か月に至るまで) |
接種回数 | 初回接種日のお子様の月齢によって接種する回数が異なります。
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ワクチンの種類 |
不活化ワクチン |
乳幼児の細菌性髄膜炎を起こす細菌の一つが「インフルエンザ菌b型」という細菌で、略して「Hib(ヒブ)」と呼ばれています。
Hibは冬に流行するインフルエンザ(流行性感冒)の原因である「インフルエンザウイルス」とは全く別のものです。また、他の多くの細菌やウイルスとは異なり、Hibは乳幼児に感染しても抗体(免疫)ができず、繰り返し感染することがあります。
Hibによる細菌性髄膜炎(Hib髄膜炎)は、5歳未満の乳幼児がかかりやすく、特に生後3ヵ月から2歳になるまではかかりやすいので注意が必要です。
Hib髄膜炎にかかると1ヵ月程度の入院と抗生物質による治療が必要となりますが、治療を受けても約5%(年間約30人)の乳幼児が死亡し、約25%(年間約150人)に発育障害(知能障害など)や聴力障害、てんかんなどの後遺症が残ります。さらに最近では抗生物質の効かない菌(耐性菌)も増えてきており、治療が困難になってきています。
その他にもHibは、肺炎、喉頭蓋炎、敗血症などの重篤な全身感染症を引きおこします。
【ワクチンについて】
Hibワクチンは、4回の接種を受けた人のほぼ100%に抗体(免疫)ができ、Hib感染症に対する高い予防効果が認められています。
製造の初期段階に、ウシの成分(フランス産ウシの肝臓および肺由来成分、ヨーロッパ産ウシの乳由来成分、米国産ウシの血液および心臓由来成分)が使用されていますが、その後の精製工程を経て、製品化されています。また、このワクチンはすでに世界100ヵ国以上で使用されており、発売開始からの14年間に約1億5000万回接種されていますが、このワクチンの接種が原因でTSE(伝達性海綿状脳症)にかかったという報告は1例もありません。
したがいまして、理論上のリスクは否定できないものの、このワクチンを接種された人がTSEにかかる危険性はほとんどないものと考えられます。
【ワクチンの副反応】
Hibワクチンの接種後に、他のワクチン接種でもみられるのと同様の副反応がみられますが、通常は一時的なもので数日で消失します。最も多くみられるのは接種部位の赤みや腫はれです。また発熱が接種された人の数%におこります。
重い副反応として、非常にまれですが、海外で次のような副反応が報告されています。
(1)ショック・アナフィラキシー様症状(じんましん・呼吸困難など)
(2)けいれん(熱性けいれん含む)
(3)血小板減少性紫斑病
対象年齢
0歳 、 1歳 、 2歳 、 3歳 、 4~5歳